各地区の活動報告

各地区の活動報告

東広島竹原地区ろうきん友の会
八っつあん 熊さん ご隠居 「東広島竹原地区友の会の奥出雲日帰り旅行」を語る

(会長 岩本 喜寿)

八っつあん
(八五郎) 
あ~ァ 良い旅だったなァ~
熊さん
(熊五郎)
あ~ァ 良い旅行だった!
八っつあん熊 お前さん どこへ行ってきたんだい?
熊さんどこへってお前 お前と同じトコじゃないか!
八っつあんおれっちと同じ? おれっちはご隠居さんと一緒に日帰りのバス旅に行ったんだぜ。
熊さん俺もちゃんとそばにいたじゃないか! 
八っつあん記憶にないなァ。お前さん、バスの荷物室にでも隠れていたんじゃないかぇ?
熊さん八 コラッ!!
ご隠居これこれっ こどもみたいなケンカをするんじゃない。二人とも、わしと同じ、東広島竹原地区ろうきん友の会が10月31日に開催した「奥出雲 日帰りバス旅行」に参加したんじゃよ。ほれッ 34名の参加者の証拠の写真じゃ。
八っつあんよく見ると ひからびたご隠居の側に、ぬりかべみたいな熊がいるねぇ。
熊さん八、ひからびたご隠居の側にいるのはねずみ男みたいなお前じゃないか。
ご隠居これこれっ せっかく良い旅行に行ったというに。仲良く、はじめから思い出してみたらどうじゃ。
八っつあんご隠居! 「櫻井家住宅・日本庭園・可部屋集成館」は良かったよ。静寂な杉木立と白壁の土蔵造りのコントラストは心を洗われるようだった。
熊さん改装した「絲原記念館・庭園・居宅」も良かった。敷地を流れる清らかな水流を含めて佇まいが違うとしか言いようがないね。若い絲原家15代当主が直々にガイドをしていたね。
八っつあん「奥出雲たたらと刀剣館」は、参加者が最も「ためになった」と評価したところなんだね。たたら製鉄のことを知りたいという人が多かったんだね。
熊さんこの日帰り旅行の中で最も紅葉がきれいだったのは「道の駅 おろちループ」とその周辺。来てよかったと思ったよ。
ご隠居二人ともなんだかんだと言っても、見るところは見ているんじゃな。安心したよ。
熊さん俺はこのツアーに参加して、この歳になって初めて知ったことがあったよ。
八っつあんお前さんは知ってることが少ないからなぁ。
熊さん知らないことだらけのお前に言われたくないよ。
ご隠居まぁまぁ二人とも! なんじゃな? 初めて知ったこととは?
熊さんいえね、ご隠居。「かわりばんこ」って言葉があるでしょう。代わりあってものごとをすることなんだけど、出雲のたたら製鉄がからんでいるんだね。これが。燃焼を助けるために風を送り込むために「吹子」(ふいご)を踏むんだけど、その吹子を踏む人を「番子」(ばんこ)と言うんだね。この番子は三日三晩風を送り続ける重労働ときたもんだ。そこで、交代で作業を続けたことから「かわりばんこ」の語源になったんだね。
八っつあんへエ 熊の字 見直したなぁ
熊さん他にもあるんだぜ。地踏鞴(じたたら)という金属の精錬に使う大きな吹子があるんだけど、足で踏んでいる動作が、足を踏みならして悔しがったり怒ったりする様子に似ていることから「地踏鞴(じたたら)を踏む」から「地団駄(じだんだ)を踏む」に変化したとも言われているんだ。「奥出雲たたらと刀剣館」では、実際に地踏鞴の装置があり、見学者が体験できるんだ。説明文には、「地踏鞴(じたたら)では二人で呼吸を合わせて踏吹子(ふみふいご)を踏み、風を送ります。息を合わせないと送風できませんよ。イライラして『地団駄(じだんだ)』を踏まないで。」とあったよ。
八っつあん熊の字 熱でもあるんじゃないか?
熊さんご隠居の印象に残っているところはどこです?
ご隠居出雲の風土じゃな。わしはな、記紀神話の三分の一以上を占める出雲神話、船通山(鳥髪の峰 島根県奥出雲町など)に天降った天照大神の弟神スサノオノミコト、スサノオノミコトが退治したヤマタノオロチの尾から出てきた天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ 三種の神器)から考えると、奥出雲が古代日本の重要な地域だったことは間違いがないと思う。たたら製鉄も同様じゃ。今から1300年前に編さんされた「出雲国風土記」にも載っておるんじゃ。たたら製鉄は、貴重な日本刀の材料のとなる良質な玉鋼(たまはがね)を生産するためその技術を伝え続けておるんじゃ。
八・熊ふう~ン
熊さん今度のツアーは天候にも恵まれましたね。
ご隠居雨が続いていたからの。翌日は大雨だったし。
八っつあん友の会の役員の日頃の行いが良いんですかね。
ご隠居うん そうじゃのう。 いやいや! それは口が裂けても言わんほうがいい。連中が調子に乗るからの。
八・熊そりゃそうだ!!

チャンチャン